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2020年08月28日 更新
トーハツ2馬力船外機 MFS2 が一番詳しいサイト
トーハツ2馬力船外機に関する情報
①モデルチェンジ

トーハツ2馬力船外機MFS2が2020年1月にMFS2BからMFS2Cにモデルチェンジされました。

モデルチェンジといっても、クラス最大の排気量、操作性や静粛性などの特長はそのままで、欠点だった持ち運び部分等の改善がされました。

主な変更点は、以下の3点となります。

1.大型キャリングハンドル

2馬力船外機の中で最も重たいトーハツ(18.4kg)を"軽く感じさせる"キャリングハンドルが左右に装備されました。 さらにハンドルはグリップしやすい形状になっているため、ボートへの搭載や取り外しがかなり楽になりました。
今まではグリップが片方しかなく、その形状も手に食い込んで痛かったんですよね。この改善は嬉しい!

新型 旧型 新型 旧型 新型 旧型
2. 3方向保管

これまで1方向だった保管向きがMFS2Cは3方向可能となり、状況に合わせた保管が可能になりました。
ただし、車走行時に急な下り勾配を走行した際、オイルが逆流する懸念もあるため、枕木等を当ててなるべく頭を高くする事を推奨します。

イラスト
3.スタイリッシュなNEWデザイン

新型エンジンカバーは、シンプルかつスタイリッシュなデザインにアップデートされました。
これは余談ですが、旧型と新型ではエンジンカバーの形状が異なりますが、取り付け箇所の形状は同じなので、旧型に新型のエンジンカバーが取り付けできます。 旧型エンジンカバーが破損したり汚れが目立つような場合、見た目だけ新型にリフレッシュするのもアリかも!?

スタイリッシュなNWEデザイン
②船外機各部名称
トーハツ2馬力船外機の各部名称 その1
トーハツ2馬力船外機の各部名称 その2
トーハツ2馬力船外機の各部名称 その3

③準備からエンジン始動と停止
始動前の準備
1.燃料の給油
●自動車用無鉛レギュラーガソリンを使用して下さい。(タンク容量:1L)
  • エアベントスクリュを反時計回りに2回転緩め、タンク内圧力を抜きます。(※1)
  • フューエルタンクキャップも反時計回りに緩め、キャップを取り外します。(※2)
  • 給油口から燃料を入れて下さい。
  • 給油完了後、フューエルタンクキャップを確実に締めて下さい。
ガソリン給油時の注意事項
  • エンジンを停止した状態にして下さい。
  • 通気のよい場所で作業を行って下さい。
  • 燃料タンクを一杯にし過ぎずないようにして下さい。
  • エアベントスクリュを緩めている時は、燃料がにじみ出たり、燃料の揮発蒸気が漏れることがありますので、火気を近づけないで下さい。
(※1)トーハツ2馬力船外機のエアベントスクリュ
(※2)トーハツ2馬力船外機のフューエルタンクキャップ

2.エンジンオイルの給油

●新しい船外機にはエンジンオイルは入っていません。船外機を使用する前にエンジンオイルを給油して下さい。

●API分類のSF、SG、SH、SJ、SL級のSAE 10W-30/40 のものを使用して下さい。

●推奨エンジンオイル:トーハツ4ストローク純正エンジンオイル
 API分類:SG
 SAE 規格:10W-30

・エンジンオイル容量:300ml(上限レベルまで)
  • トップカウルを取り外し、オイル注入口キャップを取り外す。(※1)
  • オイルゲージのFULLまでエンジンオイルを注入します。(※2)
エンジンオイル給油時の注意事項
  • 船外機を直立の状態にする。
  • 必ず点検窓を確認しながら、入れすぎに注意して注入して下さい。
(※1)トーハツ2馬力船外機のエンジンオイル注入口
(※2)トーハツ2馬力船外機のオイル点検窓

3.船外機の取付け

取付位置が決まったら、クランプスクリュハンドルをしっかりと締付て下さい。
万が一に備え、船体と船外機をロープで結ぶことをおすすめします。(ロープは別途ご用意下さい。)
取付高さは、アンチキャビテーションプレートの位置と船底との間隔が、30~50mmになるように取付て下さい。

トーハツ2馬力船外機のクランプスクリュ
トーハツ2馬力船外機の取付高さ

エンジン始動
≪注意≫
  • 水冷式の為、冷却水無しの運転は絶対に行わないで下さい。エンジンが損傷します。
  • ギヤが入った状態でエンジンを始動すると、不意にボートが動き、同乗者の船外への落下や転覆を招く恐れがあります。
  • 閉め切った場所や換気をしない状態でエンジンを運転しないで下さい。
トーハツ2馬力船外機のエアベントスクリュ

1.エアベントスクリュを反時計回りに2回転緩めます。

トーハツ2馬力船外機のフューエルコック

2.フューエルコックを開けます。


トーハツ2馬力船外機のストップスイッチ

3.ストップスイッチロックを装着し、ストップスイッチコードの端を、操船者の衣類又は腕に付けて下さい。

トーハツ2馬力船外機のシフトレバー(中立)

4.シフトレバーの中立(N)を確認します。


トーハツ2馬力船外機のスロットルグリップ

5.スロットルグリップを最低速位「START」に合わせます。
※エンジンが暖まっている状態での始動は、スロットルグリップを「RE-START」に合わせて下さい。

トーハツ2馬力船外機のチョーク

6.チョークノブを手前に一杯まで引きます。
※エンジンが暖まっている時は、チョークノブの操作は必要ありません。
※エンジン始動後、エンジン回転を確認しながらチョークノブを戻して下さい。


トーハツ2馬力船外機のスターターハンドル

7.スターターハンドルを、ひっかりの感じるところまでゆっくり引き、重たくなったところから一気に力強く引いて下さい。
※もし、4~5回引いても始動しない場合は、チョークを戻して再度スターターハンドルを引いて下さい。

トーハツ2馬力船外機の検水口

8.エンジン始動したら、検水口から冷却水が排出されていることを必ず確認して下さい。


暖機運転
暖機運転とは、低速回転にて一定時間運転し、エンジン各部を温める事を言います。 暖機運転を怠ると船外機に悪影響を与える場合があります。 暖機運転時も、検水口より冷却水が排出されていることを必ず確認して下さい。
暖機運転時間
  • 外気温が5℃以上・・・エンジン始動後低速回転にて約3分程度
  • 外気温が5℃以下・・・エンジン始動後に約2,000rpmにて約5分程度
前進・加速・後進・停止操作方法
前進、中立のシフト操作は、シフトレバーにて行います。
※シフト操作は、必ずスロットルグリップを全閉に戻してから操作して下さい。

●前進
※ハンドルグリップを低速側に戻し、エンジンの回転が最低回転になったら、シフトレバーを手前(F)側に素早く倒します。

トーハツ2馬力船外機のシフトレバー(前進)

●加速
ハンドルグリップを矢印の方向に回すとエンジン回転が上がります。

トーハツ2馬力船外機の加速

●後進
前進と同じように、エンジンの回転を最低回転に落としてから、シフトレバーを中立(N)にしハンドルを立て、船外機を180°回してから、シフトレバーを前進側に素早く倒します。

トーハツ2馬力船外機のバック 手順1
トーハツ2馬力船外機のバック 手順2

●停止
1.スロットルグリップを低速に戻します。

トーハツ2馬力船外機の減速

2.シフトレバーを中立(N)に戻します。
※高速回転後は、エンジン冷却の為アイドリングで2~3分運転して下さい。

トーハツ2馬力船外機のシフトレバー(中立)

3.ストップスイッチを押して、エンジンを停止させます。 トーハツ2馬力船外機のストップスイッチ

4.エンジン停止後、エアベントスクリュを締め、燃料コックを閉じて下さい。 トーハツ2馬力船外機の停止


④慣らし運転
●船外機を初めて使用する時は慣らし運転が必要です。適切な慣らし運転は、エンジンの寿命を延ばし、船外機に本来の性能を発揮させます。
慣らし運転の目安
経過時間 0~10分 10分~2時間 2~3時間 3~10時間 10時間以上
スロットルポジション アイドリング 開度1/2以下 開度3/4以下 開度3/4 通常運転
エンジン回転 最低速で走行 約3,000回転/分 約4,000回転/分
10分毎1分程度全開運転可
約4,000回転/分
10分毎2分程度全開運転可
⑤船外機の洗浄
塩水、又は泥水で運転した後、長期保管の前には、真水にて外装部及び冷却経路の塩分や泥を除去(洗浄)して下さい。
ここでは、冷却経路のフラッシング方法をご紹介いたします。
方法は2通りありますが、どちらの方法でも問題ありません。
冷却経路のフラッシング方法
方法その1
≪注意≫
  • フラッシングアタッチメントを使用する際は、必ずエンジンを停止した状態で行って下さい。
  • エンジンの誤始動を防ぐ為ストップスイッチロックは外して下さい。
  • エンジンはチルトダウンして下さい。
  • 船外機のウォータープラグを取り外し、フラッシュアタッチメントを取付けます。
  • ホースをフラッシングアタッチメントに差し込み、水道から水を流します。
  • 検水口から水を確認し、3~5分程水を流します。
  • 水洗いが完了したらフラッシングアタッチメントを取り外し、ウォータープラグを取付けます。
トーハツ2馬力船外機のフラッシングアダプター
トーハツ2馬力船外機のフラッシング方法1

方法その2
アンチキャビテーションプレートより上10cm以上収まるバケツか水槽などを使用します。
≪注意≫
  • 船外機を始動することになるので、プロペラは必ず取り外して下さい。
  • シフトは中立(N)から動かないようにして下さい。
  • バケツや水槽の水が不足しないように補給を怠らないようようにして下さい。
  • フラッシング中に船外機から離れないようにして下さい。
トーハツ2馬力船外機のフラッシング方法2

⑥運搬時の注意事項

●船外機スタンドをお持ちであれば、スタンドに乗せ立てた状態で運搬して下さい。

船外機スタンド

●やむを得ず横向きで運搬する場合は、必ず燃料を抜き、冷却水経路も完全に水を排出して下さい。
※横向きの場合は、船外機の下にクッションなどを敷いて、傷が付かないようにして下さい。
※横向きの方向は、画像のような方向となります。(MFS2Cのみが可能です。MFS2AとMFS2Bはティラーハンドル側を上にする1方向のみとなります。)

トーハツ2馬力船外機の横倒し トーハツ2馬力船外機の横倒し トーハツ2馬力船外機の横倒し
⑦やってはいけない事(禁止事項)
●水冷エンジンを冷却せずエンジンを始動
●指定以外のオイルの使用
●海水使用後ノーメンテナンスで保管
●指定方向以外に倒して保管
⑧定期点検
下記表中は、取扱い説明書にある定期点検の表になります。表中の緑色部分の点検部品については、比較的簡単な作業です。
今回は、その点検項目を紹介します。
区分 点検部品 点検時間 点検事項
※備考
初回20時間
又は1ヶ月
50時間
又は3ヶ月
100時間
又は6ヶ月
燃料系統 キャブレタ 分解掃除及び調整
パイピング パイプの損傷
パイプ接続部の洩れ
フューエルタンク 掃除
フューエルタンクキャップ 掃除
点火系統 スパークプラグ 火花間隙、カーボン掃除
始動系統 スターターロープ 摩耗
エンジン エンジンオイル ○交換 ○交換 オイル交換又は補充、汚れと浸水のチェック
パルプクリアランス 点検、調整
ロワ系統 プロペラ 羽根の曲がり、損傷、摩耗
シャーピン・割りピン 曲がり、損傷
ギヤオイル ○交換 ○交換 オイル交換又は補充、浸水のチェック
アノード 腐蝕、摩耗
ウォーターポンプ 摩耗、破損
1年に1度はインペラ交換
ボルト、ナット 増締め
摺動部、回転部 グリス塗布
操作系統 スロットルケーブル 外被の傷の有無
1.スパークプラグ
トップカウルとスパークプラグキャップを取り外します。
付属工具のソケットレンチとハンドルを使用して、左回しに軽くショックを与えて、スパークプラグを取り外します。
電極付近が汚れているもの、カーボンが堆積しているものは洗浄し、必要に応じて交換して下さい。
また、火花間隔が摩耗しているものは調整もしくは交換して下さい。
適正火花間隔(0.8~0.9mm ※1)
トーハツ2馬力船外機のスパークプラグ

2.エンジンオイル
船外機を直立の状態にし、エンジンを十分に冷やします。
オイルゲージにて確認しながらオイルゲージの中間付近までエンジンオイルを注入します。
オイルドレンボルトワッシャは新品に交換して下さい。
トーハツ2馬力船外機の点検窓

3.プロペラ・シャーピン・割りピン
プロペラが摩耗したり、曲がっていたり、欠けているか点検して下さい。
状態が著しく悪いものは、交換して下さい。
また、シャーピン割りピンも曲がりや損傷がないか点検して下さい。
※古い割りピンを使用するとプロペラが外れる恐れがありますので、再利用せず新品を取付て下さい。
トーハツ2馬力船外機のプロペラ

4.ギヤオイル
エンジンオイル同様、船外機を直立の状態して下さい。
オイルドレンプラグを下→上取り外し完全に排油します。
ギヤオイルは下の穴から注油します。
上の穴からオイルがあふれてきたら、上のプラグを締め、下のプラグを締め付けます。
ガスケットは新しい物を使用して下さい。
※オイルが白濁していた場合は、直ちに販売店に相談して下さい。
トーハツ2馬力船外機のギヤオイル

5.アノード
アノードが新品の状態から2/3以下に消耗したら交換して下さい。
トーハツ2馬力船外機のアノード

6.耐水グリス給油箇所

下図の箇所に耐水グリスを塗布、又はグリスニップルより注入します。

耐水グリス給油箇所

特にシフトレバーは定期的にグリスを注入しなければ、使用後1年くらいで固着してきます。

定期的に下記のような方法でグリスの注入を行って下さい。

耐水グリスの注入手順

グリス&グリスガンはこちらからお買い求め頂けます。

⑨スペック
トーハツ2馬力船外機MFS2C主要諸元
機関名称 MFS2C
トランサム高(mm) S:427 / L:554
重量(kg) S:18.4 / L:19.4
エンジン形式 4ストローク単気筒
総排気量(cc) 86
ボア×ストローク(mm) 55×36
全開使用回転範囲(rpm) 4,500-5,500
最大出力Kw(PS) 1.47(2)
潤滑方式 飛沫式
冷却方式 水冷
始動方式 リコイルスタータ
点火方式 CDI
スパークプラグ NGK DCPR6E
ギア比 13:28
ガソリン 無鉛レギュラーガソリン
ガソリンタンク容量(L) 1.0
エンジンオイル API分類 SF,SG,SH,SJ,SL級  SAE 10W-30/40
エンジンオイル容量(ml) 300
ギアオイル 純正ギアオイルもしくはGL5,SAE #80~#90
ギアオイル容量(ml) 180
⑩不具合と感じたら
故障は、きちんとした取扱い(使用方法)や日頃の点検・整備で未然に防ぐことができます。
万が一、不具合を感じたり故障の場合は、万全を期するために必ずお買い上げの販売店に相談して下さい。
下記内容の不具合が生じた場合、販売店に相談する前に以下の点検項目を、ご自身で一度点検してみて下さい。
症状:エンジンが始動しない又始動するがすぐに止まる
点検項目
燃料系
  • 燃料が空である(エンジンが始動しない場合のみ)
  • 燃料が古かったり異物が混入していたりと悪いガソリンの使用
  • フューエルパイプがねじれている
  • エアベントスクリューの開け忘れ
電気系
  • スパークプラグの汚損
  • ストップスイッチロックプレートの入れ忘れ、又は挿入不完全(エンジンが始動しない場合のみ)
⑪トーハツ2馬力船外機の修理
当店では他店で購入した船外機でも修理を承りますのでお気軽にご相談下さい。
(※ただし、基本的には購入した販売店に修理を依頼した方がなにかとお客様にとってもメリットが大きいと思います。)
電話番号:0564-56-1000


≪注意点≫
  • 他店で購入したお客様につきましては、保証修理は原則としてお受けできません。
  • 船外機を弊社まで送ってもらうこともありますので、必ず梱包箱を保管して下さい。
  • 船外機本体は当店に持ち込んで頂くか、宅配便等で発送して頂きます。往復の送料はお客様負担となります。
  • 検査、見積もりのみの場合でも有償となる場合がございます。
⑫アフター部品と消耗品
●TOHATSU船外機の部品及び消耗品の購入についても当店にて購入することが可能です。
純正部品お問合せの際はモデル・製造年月日・馬力・製造番号の確認を事前にしておくことをお薦めします。
トーハツ2馬力船外機の銘板

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