ライフジャケットの種類と選び方
ライフジャケットを着用して海中転落した場合、ライフジャケット未着用の場合に比べて生存率が約5倍も高く、逆に未着用の場合は死亡、死亡率が約2倍も高くなります!
船舶からの海中転落時の生存率・死亡率
ライフジャケット非着用の場合は死亡率が約2倍
ライフジャケット着用の場合は生存率が約5倍
令和2年 海難の状況と対策(海上保安庁)より
ライフジャケットを着用する理由は上記を見てもらえば一目瞭然です。
装着することで落水時も沈むことなく呼吸困難に陥るのを防ぐのはもちろん、水中に浸かる面積を少なくすることで体温の低下を遅らせ、低体温症が発症するまでの時間も延ばしてくれます。
特にボートや水上オートバイは高速で走行する為、落水時の衝撃も大きく、海面に叩きつけられた時の胸・背中への衝撃もやわらげてくれます。
ライフジャケットには大きく分けて国土交通省認定品と認定品ではないものが2つあります。
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その名の通り国交省が定めた基準に適合し、検査に通っているものです。
ボートや水上バイクに乗る場合は必ず認定品を着用しなければいけません。
認定品の中でもタイプA〜Gに分かれており、船のサイズや航行区域によって細かく分類されます。
タイプ別の詳しい説明はこちら▶ライフジャケットのタイプについて(日本小型船舶機構HPより)
タイプについては、ライフジャケット本体に標示されています。標示がない場合は、メーカーへ確認しましょう。
▶ボート用(タイプA〜D)ライフジャケット ネオネットマリン取扱い商品一覧はこちら
▶水上バイク用(タイプF〜G)ライフジャケット ネオネットマリン取扱い商品一覧はこちら
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ボートや水上バイクに乗らない場合(プールや海遊び、陸からの釣りなど)では認定品ではないライフジャケットを着用している方を多く見かけます。
認定品ではないライフジャケットでも、浮力や強度は認定品とあまり変わらないものが多く、検査費用がかからない分安く販売されている事が多いです。
認定品はライフジャケットのカラーや柄に規制があるため、全く同じ形状でも”認定品ではない”とされているものがあります。
またお子様用のライフジャケットで救助用のハンドルや股かけベルト等、付属品が追加されることにより認定品と認められていない場合もあるので、”認定品のライフジャケットよりも劣る”とは一概には言えないこともあるのです。
しかし、強度や浮力のチェックはメーカー任せとなりますので、良い製品かどうか、見極めなければいけないリスクが伴います。
▶水上バイク用(タイプF〜G)ライフジャケット ネオネットマリン取扱い商品一覧はこちら
ライフジャケットは「膨張式ライフジャケット」と「非膨張式ライフジャケット」の2種類があります。
膨張式ライフジャケット
ボート用として使用されることが多いです。
自動式と手動式がありますが、どちらも膨張させなければジャケット自体が薄くて動きやすいのが特徴です。
膨張式ライフジャケットについては下記ページで詳しく解説しております。
非膨張式ライフジャケット
ジェットスキーやその他多くのマリンスポーツでよく使用されます。
比較的落水することの多いマリンスポーツでは、自動膨張式のものは現実的ではありません。
(膨張すると毎回ボンベの交換が必要になる為)
そして、手動膨張式のものでも落水するたびにレバーを引いて膨張させない限りライフジャケットとしての役割を果たすことができません。
またスピードが出ている状態で落水したときはかなりの衝撃があるので、体を守ってくれるようなフォーム入りのライフジャケットがおすすめです。
![]() [フロントバックルタイプ] |
最もオーソドックスな、フロントのバックルで固定するタイプ。 ベルトの長さを変えることによりサイズの調節がしやすく、体型に合わせて幅広いサイズをカバーできるのが特徴。 そのため、レンタル用やゲスト用としての使用もおすすめ。 |
![]() [フロントバックル+ジッパータイプ] |
フロントバックルとジッパーで固定するタイプ。 ジッパーを閉めるため、着用する方に合ったサイズの物を着用する必要がある。 ただバックルの数が少ないため、すっきりとした見た目やフィット感があるので動き易い。 |
![]() [プルオーバータイプ] |
サイドにバックルやジッパーが設置されているので、手を動かしても邪魔にならず動き易い。 上から被るようにして着用するため、フロントタイプに比べると着脱に少し手間がかかる。 |
大きく分けると布地で出来た「ナイロン」タイプと、ウェットスーツ素材で作られた「ネオプレン」タイプに分かれます。
![]() [ナイロン素材] |
本体も軽量で撥水機能があるため、水に浸かっても重さが変わらず乾きやすい。 カラーバリエーションやプリントが施しやすく、デザインや種類が豊富。 ネオプレンに比べると価格が安い。 |
![]() [ネオプレン素材] |
ウェットスーツと同じネオプレン素材を使用しているため、クッション性があり肌触りが良い。 生地が柔らかく、身体にフィットするため動きやすい。 ネオプレンに比べ価格が高いが、見た目に高級感がある。 |
着心地 | フィット感 | 運動性 | グループ使い | 軽さ | |
ナイロン | △ | △ | △ | ◎ | ◎ |
ネオプレン | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ○ |
ネオプレーン素材なら肌触りや着心地はもちろん、フィット感も高い為、水上バイク、ウェイクボードにも高い運動性を発揮してくれます。
最近ではナイロン素材でも腕の動きを妨げないようにアーム部分のカットが深くなっていて水上バイクの運転がしやすい仕様になっていますが、ネオプレーン素材はナイロン素材にくらべて見た目もすっきりするので、自分専用にはこだわりのネオプレーン素材が人気を集めています。
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